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[遺言書作成サポート]

【遺言作成】障がいのある息子の未来を守り、施設への感謝を形にする母の遺言(神奈川県横浜市)

Nさん(90歳) | 神奈川県横浜市在住 | 女性

Nさん(90歳) | 神奈川県横浜市在住 | 女性

障がいのある息子さんが安心して暮らせるようにしっかりと財産を残しつつ、息子さんが亡くなった後はお世話になった施設に寄付したい母の想いを実現した案件です。

Nさん(90歳) | 神奈川県横浜市在住 | 女性

背景事情

Nさん(90歳)は横浜市にお住まいのしっかりとした女性で、長年会社経営に携わり、ご自身の努力によって1億円を超える資産を築かれました。夫はすでに他界しており、唯一の相続人は60歳の息子さんです。

息子さんは幼い頃から脳性麻痺を抱えていて、10年前から横浜市の障がい者施設に入っています。 幸いなことに、その施設は設備が整っていて、スタッフの対応も素晴らしく、息子さんは穏やかに日々を過ごしています。

Nさんの意向は、

「私が亡くなった後も、息子が安心して生活できるようにしたい。」
「ここまで息子を支えてくれた施設に、恩返しがしたい。」

というものでしたが、Nさんには、
”息子さん亡き後の財産が「渡したくない相手」に相続される”という大きな不安を抱えていました。

Nさんの亡くなった夫には離婚歴があり、息子さんには腹違いの妹がいます。Nさんは、この妹に自分が築いた財産を相続させたくないと強く考えていました。

Nさんの相続人は息子さん一人だけなので、遺言がなくても、息子さんが全財産を相続します。 そして息子さんが亡くなると、息子さんの財産(Nさんから相続した財産のほとんど)が息子さんの唯一の相続人となる腹違いの妹に渡ってしまうことになります。

「私が築いた財産は、息子と、息子を支えてくれた施設のために使いたい。腹違いの妹に渡すことだけは、絶対に避けたい。」

Nさんは、強くそう願っていました。

解決のポイント

Nさんの希望を実現するためには、以下のような課題がありました。

息子さんは遺言を作成することができない
息子さんが遺言を作成することができれば、すべての財産を施設に寄付することができます。しかし、息子さんには遺言能力がなく遺言を作成することができません。そのため、何もしないと息子さんが亡くなった後は、唯一の相続人である「腹違いの妹」に財産が渡ってしまいます。

家族信託の利用が難しい
Nさんの希望を叶える方法の一つとして、家族信託が考えられました。 しかし、Nさんには信頼できる受託者(信託財産を管理する人)になる親族がいないため、家族信託を利用することは困難でした。また、受託者として私が関与することも検討しましたが、信託業務を行うための免許がないため、私が直接受託者となることもできませんでした。

信託銀行を利用する場合の条件
調べたところ、信託銀行の商品で該当するサービスがありました。信託銀行に確認したところ、遺言で信託を設定すれば対応は可能だが、遺言の作成から遺言執行までを信託銀行に依頼する必要があり、手数料が高額になるという課題がありました。

当事務所の対応

検討した結果、Nさんの希望を実現するには信託銀行に依頼するのが最適だろうという結論に至りました。通常の遺言では、息子さんが財産を相続し、その後の財産の行方をコントロールすることはできません。しかし、遺言で信託を設定すれば、息子さんの生活を守りながら、息子さん亡き後の財産の使い道を指定することが可能になります。

私はNさんに、当初予定していた手数料よりも高くなるが、信託銀行に依頼することを提案しました。 Nさんから了承を得て、信託銀行と相談を重ねたところ、もう一つ越えなければならないハードルが出てきました。それは、「指図人」に誰がなるかということでした。息子さんは判断能力の問題があったため、通常だと必要のない信託銀行に財産の管理方法を指示する「指図人」が必要となり、指図人は3親等内の親族又は法定代理権をもっている者しかなれない要件があることがわかりました。

私は、指図人の要件を満たすためには息子さんに成年後見人をつけるしかないと考えNさんに伝えたところ、「先生に息子の成年後見人になってほしい。」と懇願されました。息子さんは判断能力の問題はあるものの、施設での生活に支障はないため悩みましたが、施設は息子さんの財産管理はできず、Nさんが判断能力が低下したり、お亡くなりになった後の財産管理が必要となること、Nさんの想いを実現することを考慮して、Nさんが申立人となり息子さんの成年後見を申立てて、私が保佐人に選任されることになりました。

こうして、指図人の要件も満たすことができ、最終的には公正証書遺言を作成し、以下の内容で遺言の中で信託を設定しました。

〇Nさんが亡くなったら、受益者を息子さん、受託者を信託銀行とする信託を設定し、息子さん存命中は受託財産から指図人の指示に従って生活費等を支給する。
〇息子さんが亡くなった後は、信託財産のうち残った財産をすべて障がい者施設に寄付する。

なお、信託財産ではない息子さん固有財産は、腹違いの妹が相続することになりますが固有財産は少ない状況です。

お客様の声

Nさんから以下のお言葉をいただきました。

「先生のおかげで、ずっと不安だった息子の将来が守られることになりました。さらに、息子を支えてくれた施設に感謝の気持ちを伝えることもできる。本当に安心しました。腹違いの妹に私の財産が移ることは絶対に避けたかったので、その点も確実に解決できたことが嬉しいです。もっと早く相談していれば良かったと思います。」

相談いただいた当初は、自分が息子さんの保佐人になることは想定していませんでしたが、Nさんが亡くなった後の息子さんの財産管理を考えるとやるべきと判断し対応しました。Nさんは90歳と高齢ですが本当にしっかりされた方です。Nさん、息子さんとは長いお付き合いになりそうです。

相続でお困りの際は、ぜひご相談ください。

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