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【相続手続】相続人の中に居所不明のフィリピン国籍の相続人がいるケース(東京都練馬区)

Yさん(70歳) | 東京都練馬区在住 | 男性

Yさん(70歳) | 東京都練馬区在住 | 男性

戸籍からはフィリピン国籍、名前、生年月日しか分からない相続人が2名存在し、領事館を通じて居所が判明、その後連絡を取り合いスムースに完了した案件です。

Yさん(70歳) | 東京都練馬区在住 | 男性

背景事情

被相続人であるお母さま(92歳でご逝去)の相続手続きについて、長男であるYさんからご相談をいただきました。相続人は7名にのぼり、うち2名がフィリピン国籍であることが分かり、手続きが滞っているという状況でした。

戸籍を調べていく中で判明した相続人は以下のとおりです。

  • 長男Yさん   :70歳 東京都練馬区在住
  • 亡二男の長男:39歳 都内在住
  • 亡二男の長女:34歳 都内在住
  • 亡二男の二女:33歳 フィリピン国籍 居所不明 二男が再婚したフィリピン人の妻との間の子
  • 亡二男の二男:31歳 フィリピン国籍 居所不明 同じく再婚相手との間の子
  • 亡三男の長女:38歳 千葉県在住
  • 亡三男の二女:33歳 都内在住

当事務所の対応

相続財産は預貯金のみの約700万円で不動産はありません。相続人の一部がフィリピン国籍で居所不明の状況で連絡が取れないことが大きな障害でした。

当初は、居所不明のフィリピン在住の2名を除外したうえで、残る5名の相続人から念書を差し入れる形で預金を解約する方法を想定して進めていました。しかし、フィリピン大使館への照会からわずか1週間ほどで2名の所在が判明。さらに、領事館がすでに当人たちに連絡をとっており、「日本からの連絡を待っている」との返答があったのです。大使館からの回答書には、2名の住所のほか、携帯番号、メールアドレスが記載されていました。

まさに想定外の展開でしたが、2名とはその後、メールでやりとりを開始。翻訳機能のAIツールを活用したことでコミュニケーションが円滑に進み、また、タガログ語の通訳を交えたリモート面談も行って、本人確認、意向確認もスムースに進みました。最終的に7名全員が法定相続分での分割に同意。署名済みの相続財産分配合意書(英語版、日本語版)を整え、金融機関の手続きも無事完了しました。

相続分の支払いについては、相続人代表のYさんからフィリピンの2名へ送金する必要がありましたが、高齢であるため対応できず私が代行。お姉さんは現金送金、弟さんは口座振込を希望されていたため、セブン銀行の海外送金サービスを活用して、迅速かつ低コストで対応しました。結果として、すべての手続きを2か月程度で円満に終えることができました。

なお、外国籍の相続人がいる場合の相続手続きは相続人が日本人のみの場合と違って必要書類が違います。本件では、事前に金融機関に確認して簡易な手続きで預金解約が完了しましたが、不動産がある場合などは外国籍の相続人が揃える書類は多岐にわたります。
こちらの記事に詳しく説明しておりますのでぜひご覧ください。

参考記事「外国籍の相続人がいる場合の相続手続き|フィリピン国籍の場合を中心に解説」

お客様の声

Yさんからは次のお言葉をいただきました。

「最初にフィリピン国籍の相続人がいると分かった時は、正直、これはもう自分たちでは無理だと思いました。でも、先生が一つひとつ丁寧に動いてくれて、外国の人とのやり取りも、送金までも、全部うまくまとめてくれて…。本当に感謝しています。自分たちだけでは、絶対にここまではできませんでした。ありがとうございました。」

フィリピン大使館を通じてすぐに所在が判明したことは想定外で少し戸惑いましたが、AIツールを活用することでこれまでだと外部の専門家に依頼しなければならなかったことがスムースに進み、かつ、費用も抑えることができました。また、海外送金も初めてでしたが、先方にとっても一番いい方法で送金を完了することができました。何でもトライすることが大切だと感じた案件でした。

相続でお困りの際は、ぜひご相談ください。

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