遺産相続物語

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[多数の相続人]

第12回 立て続けに兄弟5人が亡くなった確執のある兄弟間の相続手続き(中編)

  • 投稿:2026年02月26日
第12回 立て続けに兄弟5人が亡くなった確執のある兄弟間の相続手続き(中編)

前編からの続き

不動産の分割を譲らない長男家族

英三さん、弘さんの遺産分割協議書を作成中、長年、入院生活を送っていた四男・俊夫さんが81歳で亡くなったという連絡が和夫さんから入りました。そして、「兄・俊夫の遺産相続手続きも、藤川さんにお願いします」と依頼され、この相続手続きも受託することになったのです。

俊夫さんの相続財産は、預金500万円と時価評価額2500万円の母から相続した土地と自身が建てた家でした。ただ、この家には和夫さん家族が住んでいます。そのため、和夫さんからは、「預金は甥っ子たちで分けてもらっていいので、家と土地は自分が相続できるようにしてほしい」という希望がありました。

そこで私は、先に亡くなった英三さん、弘さんの遺産分割も含めて、相続額の概算をまとめた中間報告書を作成し、相続人の皆さんにあらたに提示することにしたのです。この中間報告書の内容は、俊夫さんの遺産相続については預金を甥たちで代襲相続、不動産は和夫さんが相続、というものでした。

まず、甥二人(長女と次男の子ども)からは、「中間報告書の内容で遺産分割協議を進めください」という承認を得られました。

ところが、長男・光男さんのお子さん二人からは、不動産も含めた法定相続分で相続したいという意向が示されました。

実は光男さんの孫の真一さんが弁護士であることから、長男家族の相続手続きは、すべて真一さんを窓口にして進めていました。

真一さんは祖父と大叔父(和夫さん)の確執についてもよくわかっており、弁護士という立場もありましたが、「私の父も叔父も、そして祖母も、この件については一切妥協するつもりはないでしょう。実は、祖父は亡くなる前に両親と同じ墓に入りたいと言っていたそうで、祖父の願いをかなえたいと、父が和夫叔父さんに頼んだようです。ところが拒否されたそうで、おそらくそうしたことも影響していると思います」、と私に打ち明けてくれました。

私は和夫さんにこの話を報告したところ、「それだけはダメです。理由は、亡くなった母が兄に家を残さなかったという事実がすべてです。大山の家の墓は、私と私の家族が管理していくので、今後一切、光男兄さんの家族とは関わりたくない」と頑なに拒否され、「両親と俊夫兄さんが残した家は、絶対に譲りません。藤川さん、お金で何とか解決してほしい」と頼まれたのです。

そこで実家の不動産を評価額で金額に換算し、その金額の4分の1を代償金として支払うことで承諾いただけないか、光男さんのお子さんたちに提案することにしました。 真一さんからも、「それがいい解決法でしょう。私も祖母、父、叔父を説得してみます」と言っていただいたのです。

後編に続く

第12回 立て続けに兄弟5人が亡くなった確執のある兄弟間の相続手続き(中編)

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